CSテキスト 2年目52週目

旧約聖書シリーズ5

 

「サムソン」

【聖書】

士師記 13 章~16

 

【聖書の概要】

イスラエルの人々がまた神様のことを忘れ、好き勝手な生活をするようになると、ペリシテという国の人々が攻め込んでくるようになりました。

そのころ、ペリシテとの国ざかいに子どものいない夫婦が住んでいました。

ある時、神様のつかいがあらわれて言いました。「もうすぐあなたに男の子が生まれます。その子は神様にささげられているので髪の毛をそってはいけません。彼はイスラエルをペリシテ人から救い始めます。」

やがて男の子が産まれ サムソンと名づけられました。

 

サムソンは成長し、髪をのばしているとものすごい力を出すことができます。ライオンを手で退治してしまうほどでした。

 

ある時サムソンはペリシテ人につかまり、なわでしばられてレヒという町につれていかれました。町につくとサムソンに神様の力がわいてきて、縄は簡単にきれてしまいました。自由になったサムソンは近くにあったろばのあご骨をひろい上げ次々にペリシテ人をなぎたおして言いました。

 

ろばのあご骨で、山と積み上げた。

ろばのあご骨で、千人を撃ち殺した。

 

ある時、サムソンはペリシテの町 ガザへこっそりとあそびに行きました。「サムソンが来ている」と聞いたペリシテの人々は、町の門でつかまえようとまちかまえていました。

夜おそくサムソンが帰ろうとすると門がしまっています。

サムソンは門のはしらを その怪力で引き抜くと、門を「えいやっ」とかつぎ上げそのまま帰ってしまいました。

 

その後、サムソンはデリラという女の人を好きになりました。そのことを知ったペリシテ人はデリラに言いました。「サムソンは どうしてあんなに力もちなのか。その秘密を聞きだしてくれないか。お礼のお金はたんまりやろう。本当におまけのことが好きなら、サムソンは教えてくれるはずだ」

 

デリラはサムソンに言いました。「サムソン、あなたの力がなくなることなんて あるのかしら」サムソンは答えました。「新しい弓のつる7本でしばられると力が出なくなるよ」

デリラはサムソンをしばってみましたが、サムソンは簡単に7本のつるを切ってしまいました。

 

「うそをついたわね。どうして本当のことを言ってくれないの」デリラは言いました。「じつはまだ使っていない新しい縄でしばられると駄目なんだ」デリラが新しい縄でサムソンをしばってペリシテ人をよぼうとすると、サムソンはまたも簡単になわを切ってしまいました。

 

「またうそをついたのね。どうして教えてくれないの」デリラはまた、聞きました。「おれの髪の毛を7ふさはたっで織ると力がなくなってしまうのだ」

その夜、デリラはサムソンが眠っている間に、サムソンの髪の毛をはたで織りました。

「ペリシテ人がせめてきたわ」とデリラがおどかすと、サムソンは目を覚まして織り込んだ髪の毛をかるがると抜き取りました。力は全然弱くなっていません。

 

「サムソン あなたはうそつきだわ。私のことが好きなら、本当のことを言ってくれるはずよ。どうしたら、あなたの力は弱くなるの」

来る日も来る日もデリラに責められたサムソンは、とうとう自分の秘密を話してしまいました。

「おれは生まれる前から、神様にささげられたナジル人なのだ。ナジル人は髪の毛をそると力を失ってしまう」デリラはサムソンが今度こそは本当のことを言っていると思いました。夜にこっそりとペリシテ人につかいを出してサムソンをつかまえに来るようにつたえました。

 

デリラはサムソンをひざまくらで眠らせ、その間にサムソンの髪の毛をそってしまいました。そしてサムソンの耳元で言いました。「サムソン、ペリシテ人がせめて来たわ」

サムソンは目をさまし、ペリシテ人とたたかおうと出て行きましたが、神様の力はもうなくなっていました。

ペリシテ人はサムソンをとらえ、目を二つともくりぬいてろうやにつなぎました。

 

しばらくしてペリシテの人たちは、サムソンをつかまえたお祝いをひらきました。ペリシテの王様たちも着ています。「サムソンをろうやからつれてこい。みじめな姿をみんなで見てやろうじゃないか」サムソンはろうやからつれてこられました。みんながそのぐがたを見てわらいます。でもサムソンの髪の毛がのびはじめていることには誰も気づいていませんでした。

 

サムソンはペリシテ人の前に引き出されました。「力がなくなってしまって立っているのもやっとなんだ。あの大きなはしらによりかからせてくれないか。」

となりにいる若者にサムソンは言いました。

サムソンは柱に近づくと、それによりかかるふりをして、「神様、私にもう一度力をお与え下さい」と祈りながら力をこめて柱を倒しました。

 

建物はくずれおち、そこにいた3000人のペリシテ人がサムソンとともに死んでしまいました。

サムソンが死ぬときに殺したペリシテ人は、彼が生きている間に殺した人数より多くいました。

サムソンは20年間、士師として活躍しました。

 

【聖書の解説】

a. 神はどのようなお方か】

b. 神が何をなしたか】

c. 登場人物と神様との関係】

【その他】

 

 

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