CSテキスト2年目第4週目
聖書物語シリーズ「サムエル記」
出典元:こひつじ(アッセンブリーオブゴッド教団)
「ダビデとヨナタン」
【暗唱聖句】 聖書箇所
ヨハネ 15: 13
人がその友のためにいのちを捨てるという、これよりも大きな愛はだれも持っていません。
【テキスト】 聖書箇所 第1サムエル記 18-20章
【導入】
今日はダビデの大切な友だちのお話です。みなさんにも大切なお友だちがいますね。みなさんは、お友だちを愛していますか?もし、愛しているなら、お友だちのために、何をすればよいでしょうか?
1 ヨナタンは自分と同じほどにダビデを愛しました(18:1-4)
サウルは、ゴリヤテを倒したダビデを、とても気に入りました。戦いの後、サウルとダビデが話し終わると、「ヨナタンの心はダビデの心に結びついた」と書いてあります。ヨナタンというのは、サウルの息子です。ヨナタンは、自分を愛するように、ダビデを愛するようになりました。王の息子であるヨナタンと、王のそばで仕える家来であるダビデの間に、固い友情が生まれたのです。
ヨナタンとダビデは、固い友情の約束をしました。
ヨナタンは、ダビデに自分の上着・よろいかぶと・剣・弓・帯をあげました。13章19-23節を読むと、武器やよろいが非常に貴重なものであったことが分かります。それはまさに、愛のしるしでした。
第1サムエル記14章を読みましょう。ヨナタンも、ダビデと同様に、神さまを信頼して戦う勇士だったことが分かります。ゴリヤテとの戦いぶりを見て、ヨナタンはダビデを愛するようになりました。同じ「信仰の勇士」として、波長がピッタリ合ったのでしょう。
2 サウルはダビデを殺そうとしました(18:5-19:10)
ダビデはサウルの家来として、様々な戦地に遣わされましたが、その全ての戦いに勝利しました。ペリシテ人を倒して町にもどったときには、町中がサウルやダビデを大喜びで迎えました。女の人たちは、踊りながら「サウルは千を打ち、ダビデは万を打った」と歌いました。サウル王は、これを聞いて、カンカンに怒りました。王様よりも、ダビデの方が何倍も強いと、バカにされているように感じたのでしょう。それからというもの、サウルは、ダビデのことを疑いの目で見るようになりました。ダビデは何も悪いことをしていません。なのに、「いつか王の座を奪われてしまうのでは・・・」と心配し、憎むようになったのです。サウルは何度もダビデを殺そうとしました。
ある日、ダビデが、具合の悪くなったサウルのために、琴をひいていると、サウルはダビデを突き刺そうと、槍を投げましたがダビデは身をかわして逃げました。
また、サウルはダビデに「自分の娘と結婚させてやるから、かわりに強いペリシテ人を倒して来い」と言いました。ダビデがペリシテ人に殺されればいいと考えたからです。しかし、そんなことが2度あっても、ダビデはペリシテ人に勝利し、ますます人気がでてきました。神さまがダビデとともにおられたのです。
それでも再び、サウルはダビデを殺す計画をたてました。それを聞いた息子ヨナタンは、勇気を出して父サウルを説得しました。ヨナタンは、ダビデを友だちとして愛していたからです。「ダビデは何も悪いことをしていません。むしろ、お父さんの役に立つことをしているではありませんか。それなのに、彼を殺してはなりません。罪を犯さないでください。」 それを聞いたサウルは、心を動かされて、「ダビデを殺さない」と神さまに誓いました。しかし、時が経つと、サウルはまた何度もダビデの命をねらいました。
3 ヨナタンはダビデを助けました(20:1-42)
ダビデは、サウルに隠れて、ヨナタンに会いに行きました。そして「私は何も悪いことをしていません。なのに、どうしてあなたのお父さんは、私を殺そうとするのですか!?」と言いました。ヨナタンは「あなたを助けるためなら、何でもしますから言って下さい」と言いました。そこでダビデは、「次の日から始まるお祭りで、サウルがまだ自分を殺そうとしているかどうか確かめて欲しい」とヨナタンにお願いしました。そして、その結果を知らせる合図を打合せしました。ヨナタンが矢を放ち、子どもに「行って矢を見つけて来い」と言います。ヨナタンが、その子どもに「矢はおまえのこちら側にある」と言ったら、サウルがもうダビデを殺そうとしていない(安全)という合図です。反対に、「矢はおまえの向こう側にある」と言ったら、まだ殺そうとしていること(危険)を知らせる合図です。
お祭りの日、サウルはすごく怒っていました。「ダビデのヤツ!私の家来なのに、パーティーを欠席するとは、なんたる無礼者!」 そこでヨナタンは「お父さんは、なぜダビデを殺そうとするのですか!?あの人は何も悪いことをしていないではないですか!」と必死で説得しました。すると、サウルはヨナタンに槍を投げつけて殺そうとしました。ヨナタンは、なんとか助かりましたが、これでサウルがダビデを殺そうとしていることが、はっきり分かりました。
次の朝、ヨナタンはダビデと打合わせた時刻に野原に出て行きました。そして矢を放ち「矢は、おまえの向こう側だ」と言いました。隠れて見ていたダビデには、その意味がわかりました。彼は出て来て、地にひれ伏し、ヨナタンに3度礼をしました。「約束どおり助けてくれてありがとう」という意味です。ダビデは、これから逃亡生活をしなければなりません。サウルの息子である親友ヨナタンに、もう会うことはできないかもしれません。ふたりは口づけして、抱き合って泣き、ダビデはいっそう激しく泣きました。
ヨナタンは、サウルの息子です。父親より、ダビデの味方をするのは、つらいことだったでしょう。それに、ダビデが死ねば、王子であるヨナタンは次の王様になれたかもしれません。それでもヨナタンは、正しい方の味方をしました。別れる時に泣いたヨナタンとダビデの気持ちを想像してみましょう。
結論 ヨナタンは、父サウル王からダビデを助けました
ヨナタンは、命がけでダビデを守りました。彼はダビデを自分と同じほどに愛していたのです。
箴言 17: 17
友はどんなときにも愛するものだ。兄弟は苦しみを分け合うために生まれる。
あなたは、自分と同じようにお友だちを愛することができますか?自分と同じように愛するとは、どういうことでしょうか?あなたは、お友だちのために、何ができるでしょうか?(困っているとき助ける、ただ一緒にいてあげる、自分のして欲しいことをする、優しい言葉で話す、教会にさそう、食べ物を分けるなど、自分たちで考え、話し合って、今日から実行できるように決心しましょう)。
箴言 27: 9 香油と香料は心を喜ばせ、友の慰めはたましいを力づける。
ダビデは何も悪いことをしていないのに、サウルに殺されそうになりました。あなたの身の回りにも、何もしていないのに、いじめられたり、仲間はずれにされたり、悪口を言われて、悲しんでいる人はいませんか?あなたも勇気を出して、その人たちのお友だちになりましょう。ヨナタンは、自分の父に殺されるかもしれないのに、正しいほう(ダビデ)の味方をしました。もっというと、ダビデはヨナタンのライバルでした(父の王位を継承する)。それなのに、ダビデとの友情を貫いたのです。
イエスさまは、私たちの最高の友だちです。
ヨハネ 15: 15
わたしはもはや、あなたがたをしもべとは呼びません。しもべは主人のすることを知らないからです。わたしはあなたがたを友と呼びました。
あなたが困ったとき、ひとりぼっちのとき、どんな状態でも、あなたと一緒にいて、あなたの見方になってくれます。いつでも、守り、助けてくれます。自分の命よりも、あなたを大切にしてくださったお方です。
あなたも、イエスさまという最高の友だちを愛しましょう。イエスさまに、相談したり、感謝したり、あなたの気持ちを何でもお話しましょう。