CSテキスト2年目73週目

 

「知恵をいただいたソロモン」

 

聖書 I 列王記2:1-12、3章 参照箇所 II サムエル7章

 暗唱聖句 箴言9:10 or ヤコブ1:5

 

【聖書の概要】

「ダビデは30歳で王となり、40年間王であった」と書いてあります。今日のお話は、ダビデが死ぬ間際 のところから始まります。

 

■ソロモンは王になりました(2:1-12)

 ダビデはもう歳をとっていました。そこで、彼は息子のソロモンに王位を継承することにしました。ダビ デは、ソロモンに言い聞かせました。「私はもう死が近い。ソロモン、あなたはイスラエルの王として、強 く、男らしくありなさい。主のみことばに従って、主の道を歩みなさい。それは、あなたが何をしても、どこ へ行っても、栄えるためです。そうすれば、神さまは約束どおり、私たちの子孫とイスラエルを祝福してくださいます。」 じつは、ダビデが王になった頃、こんなことがありました(II サムエル7章)。ダビデは、「自分は立派な 王宮に住んでいるのだから、神さまのために、すばらしい神殿を建てたい」と考えました。しかし、神さま は「神殿を建てるのはダビデではない。ソロモンが後継ぎになって神殿を建てるのだ」と言われました。 やがて、40年間イスラエルを治めた正義の王ダビデは死に、息子ソロモンが父の王位につきました。

 

ソロモンは知恵を求めました(3:1-15)

ある夜、神さまは、ソロモンの夢の中に現れてくださいました。そして、ソロモンに「あなたに何を与えよ うか。欲しいものがあったら私に願いなさい」とおっしゃいました。 ソロモンは何と答えたでしょう? 彼は、「神さまは、私をイスラエルの王にしてくださいましたが、私は まだまだ未熟な者です。神さまが与えてくださったこの国を、正しく治めることができるように、知恵をください。そうすれば、善悪を判断し、この国の多くの人々を、正しく裁くことができますから」と言いました。 ソロモンの願いは神さまの御心にかないました。神さまは、ソロモンにおっしゃいました。「あなたは自 分のためのもの(長寿・富・敵のいのちなど)を求めず、むしろ、神と人々のために、善悪を判断する知恵 を求めたので、今、私はあなたの言ったとおり、それを与えよう。」 神さまはソロモンの願いを喜ばれた のです。そして、さらにソロモンが願わなかった富と誉れと長寿も与えてくださいました。神さまは「あなた の生きているかぎり、王たちの中であなたに並ぶ者はひとりもないであろう」とおっしゃいました。

■ソロモンは神さまからいただいた

 かみさまからいただいた知恵で国を治めました(3:16-28) 神さまからいただいた知恵がどんなにすばらしいものであったか、よくわかるできごとがありました。 ある日、2人の女の人が、ひとりの小さな赤ちゃんを連れて、ソロモンのところに来ました。ひとりの女 の人が訴えました。「王様、私とこの女とは同じ家に住んでおります。私が子どもを産んで3日たつと、同じ家で、この女も子どもを産みました。ところが、夜の間に、この女の産んだ子が死にました。この女が 自分の子の上に乗ってしまったからです。そこで、この女は夜中に起きて、私が眠っている間に、こっそり私の赤ちゃんを取って、死んだ赤ちゃんと取り替えたのです。ですから、生きているのが私の赤ちゃん なのです!」 しかし、もうひとりの女は「いいえ、生きているのが私の子で、死んでいるのはあなたの子 です。」と訴えています。こうして、2人の女たちは、ソロモンの前で、言い争っていました。 どうやって、解決すればよいのでしょう?ソロモンは、「剣をここに持って来なさい。」と命じた。そして、 「生きている子どもを二つに断ち切り、半分をこちらに、半分をそちらに与えなさい。」 すると、ひとりの 女の人は、あわてて言いました。「王様、その子を殺さないでください!どうか、その生きている子をあの 女にあげてください!」 しかし、もうひとりの女は、「それを私のものにも、あなたのものにもしないで、断ち切ってください。」と言いました。 そこで王は落ち着いて、結論を言い渡しました。「生きている赤ちゃんを初めの女に与えなさい。決してその子を殺してはならない。彼女がその子の母親なのだ。」 本当の母親は、自分の赤ちゃんが刀で 切られるのを、ゆるすわけがありません。ですから、「殺さないで」と言ったお母さんが、本物というわけ です。 ソロモンがこんなびっくりするような方法で、難しい問題を解決できたのは、神さまからいただいた知 恵のおかげです。イスラエルの人々はみんな、このようなソロモンの知恵をみて、王を尊敬しました。

 

 

■適用例

神さまのご用をするために必要なものは、神さまに求めましょう。本当に与えられます。

 

みなさんはいつも、神さまにどんなお願いをしていますか?ソロモンは、神さまから「何が欲しい?」と 聞かれたとき、神さまに喜ばれる王となるために「善悪を判断する知恵」を求めました。その願いは神さまのみこころにかなって、ソロモンは本当にスゴイ知恵をいただきました。神さまは、ソロモンを王様に任命しましたが、同じように、あなたも神さまから大切な役割を任命されています。あなたの役割は何でし ょうか?そのために必要な能力は何でしょうか?それを神さまに求めましょう。必ず神さまが与えてくださいます。神さまは、私たちのため(利己的・ワガ ママな願い)ではなく、神さまのためのお願いを喜んで必ず聞いてくださいます。 聖書を読んで、祈りましょう。知恵は神さまからいただくものです。 何でも知っている神さまに比べて、私たちの知恵は足りません。神さまは最高・最善のことをご存じで す。それを教えてもらいましょう。また聖書には「主を恐れることは、知恵の初め」(詩篇111:10、箴言 9:10など)と書いてあります。神さまを信じることが、知恵の出発点なのです。神さまなしに、正しい判 断はできません。また、「主のことばを退けたからには、彼らに何の知恵があろう」(エレミヤ8:9)とある ように、本当の知恵は、聖書に聞き従うことなのです。

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