CSテキスト2年目2月2週目
「イエスの生涯シリーズ」
出典元「こひつじ」
「ナルドの香油」
【テキスト】
ヨハネ12:1-8
あなたには、大切にしているものがありますか?
大切なものをあげるとしたら、あなたなら誰にあげますか? それは何故ですか?
1 イエス様は再びラザロたちの所に行きました。(12:1)
イエス様は過ぎ越しの祭りの6日前に、よみがえらせたラザロ達の住むベタニヤに来られました。(過ぎ越し・・・出エジプト記12:1-14参照)
イエス様が来られる事を知った町の人々は、イエス様をお迎えするパーティーを準備していました。あの、ラザロがよみがえったことを町の人たちは、みんな知っていましたので、イエス様は、ちょっとした有名人です。ラザロは、みんなと一緒にテーブルについていました。ラザロのお姉さんのマルタは、みんなの中でお手伝いをしていました。(マルタは家の仕事が得意だったようです。ルカ10:38-42参照)そして、もう一人、姉妹がいたはずです。マリヤですが、マリヤはどこに行ったのでしょう?
前にも、マリヤはお手伝いをしないでイエス様のお話を聞いていた事がありました。でも、イエス様の側にもいないようです。
2 マリヤの行動は人々を驚かせました。
マリヤが何かをもって部屋に入ってきました。それは香油の壷でした。
その香油は、とっても高価なものでした。その香油は約300gくらいありました。しかも純粋な香油です。最高級のものだったと思われます。
(だいたい10ヶ月分の給料ぐらいの値段のする・・・新改訳の脚注参照。また、1デナリが一日分の給料ともありますので、300日分の価値があると考えられますので、150-300万円くらいの価値のあるものだったと考えられます。)
もしかすると、お嫁に行くときのために用意していたものかもしれませんし、家族に何かあったときのために用意していたのかもしれません。聖書には、何も書かれていません。でも、マリヤにとっては特別なものだったと思います。
マリヤはイエス様に近づくと、足元にひざまづき、香油をイエス様の足にかけ、自分の髪の毛できれいに拭き取ったのでした。部屋中にその香油のいい匂いがしたのです。
マリヤは、イエス様のために何かしたいと思っていたのでしょう。それで、一生懸命考えて、イエス様に自分のもっている最高のものを献げることにしたのです。
3 ユダはマリヤの行動に不満でした。
マリヤの行動に、そこに来ていた人みんながびっくりしました。そりゃそうです。普通ならあり得ない事だからです。みんな心の中でいろいろ思っていたでしょう。そんな時に、イエス様の弟子のユダが声をあげました。
「何故、この香油を売って貧しい人たちにあげなかったのか!」と。
ユダの言っている事は、間違っていますか? いいえ、ユダの言っている事は間違っている訳ではありません。確かに、これを売って貧しい人たちにあげる事も、心からそれをしようとするなら良いのです。
問題は、ユダの心が間違っているのです。実は、ユダは会計係でした。でも、そのお金をこっそり使っていたのです。ドロボウをしていたのです。それを誰にも言わないでいました。だから、自分のしていることをごまかそうと思って、マリヤを責めたのです。
ユダは、イエス様がみんなの心の中まで全部知っておられるということに、気がつかなかったのです。(マリヤのイエス様への思いと、ユダの偽善的な思いとを対比して下さい。)
結論 イエス様は、マリヤの心と献げものを喜ばれました。
マリヤとユダの違いはなんでしょう? それは、心が違うのです。
マリヤは、イエス様に自分の持っている一番いいものを献げたのですが、ユダは自分の悪い心をごまかすために、さも自分の発言が正しい事のように言っただけでした。
みなさんの中にもユダのような心はありませんか?そういう心になることもありますね。
でも、イエス様は、心から献げる人を喜んで下さいます。高価なものでなくてもいいのです。どんなにたくさん献金しても、聖書を読んでいても、教会の仕事をしていても、イエス様を愛する心で献げないなら、ユダと同じです。
でも、わずかなものでも心を込めて献げるなら、それをイエス様は喜んでくださるのです。そして、あなた自身をイエス様に献げるなら、イエス様は喜んでたくさんの友だちがイエス様を信じるように用いて下さいます。
(もし、洗礼を受けていて什一献金をしていない子どもがいれば、すすめてみましょう。また、献身の決心を促してもいいでしょう。子ども達にとって大切なものをイエス様のために使うことの喜びを伝えましょう。)
もし、ユダのように自分をごまかすような心になった時には、イエス様に悔い改めの祈りをして、やりなおしましょう。心からイエス様を愛して献げる人になりましょう。