CSテキスト 2年目5月3週目
旧約聖書シリーズ5
「ルツ」
【聖書】
ルツ記1:1-4:22
【聖書の概要】
士師記の時代にユダのベツレヘムに飢饉が起こりました。飢饉というのは雨が降らずに作物がとれなくなり、食べ物がなくなってしまうことです。
飢饉がひどくなったので、ベツレヘムに住んでいたエリメレクとナオミは、息子2人を連れて、モアブという地方の外国に移り住みました。
彼らがモアブの地方に移り住んでしばらくすると、ナオミの夫エリメレクが亡くなりました。その後、二人の息子は、モアブ人の娘と結婚しました。娘達の名前はオルパ、ルツといいます。オルパとルツはナオミの家族の一員となり、本当の神様を知り、神様に仕えていました。しかし10年程した後、ナオミの2人の息子、マフロンとキルヨンも亡くなってしまうのです。
夫と2人の息子を失ったナオミは、大変悲しみ、ユダのベツレヘムに帰ろうと決めました。そしてモアブ人である2人の娘達に自分の家に帰るように勧めます。イスラエルでは、夫がいない外国人の女性が幸せになるのは難しいからです。2人の娘は、泣きながらナオミについて行くといいましたが、ナオミの強い説得で、オルパは自分の家に帰ることしました。しかし、ルツは、 「あなたの行かれる所へ私も行き、あなたの住まれる所に私も住みます。あなたの神は私の神。何があっても離れません。」と言って、ベツレヘムまでついて行きました。
ナオミとルツはベツレヘムに帰ってきましたが、生活は楽ではありません。夫を失い、歳をとったナオミと、外国人のルツには、まともな働き口はありません。土地があれば畑を耕せるのですが、モアブに移住したナオミは、とっくの昔に売ってしまっていました。
そこで、ルツは落穂拾いをすることにしました。イスラエルでは、大麦の刈り入れの時、全部を収穫せずに少しだけ残しておかなければならない法律がありました。貧しい人、外国の人、身寄りのない人達が、拾えるようにするためです。
ルツはある人の畑に出かけていきました。その畑は、偶然にも親戚のボアズの畑でした。ボアズは神様を信じる正しい人で、とても裕福で多くの畑を持っていました。
ボアズはルツが姑であるナオミに対してとても親切にしたことを聞いていて、また一生懸命に働くルツの姿を見て感動し、特別に親切にしました。水や食事を分け与え、また沢山落穂を拾えるようにしました。
ルツは家に帰って、事の始終を話しました。外国人の女性は、イスラエルでは意地悪をされることもあるのだけれども、とても親切にしてもらったと聞き、ナオミはとても喜び、しばらくボアズの畑で働くように勧めました。
一方ボアズは、ナオミが自分の親戚であることを聞いて、ナオミとルツのために畑を買い戻すことにしました。イスラエルの法律では、畑を買い戻すときに、死んでしまった人の妻も一緒に、自分の妻とすることになっています。普通、イスラエルでは外国人の女性を妻にすることはしません。しかし、ボアズは、あえて畑を買い戻し、ルツを自分の妻として迎え入れました。
ルツはボアズの妻となり、ひとりの男の子を生みました。ナオミは自分の夫も息子も失い、いつも落ち込んでいたのに、孫を抱くことができ、とても元気付けられました。この男の子は、オベデと名づけられました。
オベデの子はエッサイ、エッサイの子は、ダビデ。このダビデは、後にイスラエルの王となっていきます。
【聖書の解説】
【a. 神はどのようなお方か】
【b. 神が何をなしたか】
【c. 登場人物と神様との関係】
【その他】