CSテキスト3年目2週目
教理シリーズ「御霊」
参考元:「こひつじ」
「聖霊2-御霊の実」
テキスト:ガラテヤ人への手紙5:13-26
暗唱聖句 ガラテヤ5:22、23
「 しかし、御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、
柔和、自制です。このようなものを禁ずる律法はありません」
導入
例:りんごの実を収穫したいと思って、トマトの種をまく人がいますか?トマトの苗がりんごの実をつけるのは不可能ですが、りんご木は自然にりんごの実をつけます。あなたの心を畑に例えてみましょう。 オイシイ果物ができる心になりたいですか?それともマズい果物や腐った実をつけたいですか?あなたの心がオイシイ実を収穫するには、何の種を蒔いて、どうやって育てればよいのでしょう?
1 自己中心生き方の結果
御霊によって歩むことの大切さを学ぶ前に、その反対である生き方、肉によって歩むことを見てみましょう。(16~20節)。
聖書で「肉」というときは罪の奴隷となって、自分勝手な欲望のままに生きる人間を意味します。 いくらイエスさまを信じていても、私たちには、自分勝手な思いや、ワガママを言いたい気持ちがあります。 しかしいつも自己中心に生活するものは「神の国を相続することはありません
☆もしあなたの家族や友だち、世界中のだれもが自分の欲望のままに自己中心に生きたらどうなるでしょうか?
パウロはこの手紙の中で、キリストを信じるものは、律法主義や行いによって義とされようとする努力から解放されて、真の自由を獲得していることを主張しています。
しかし、せっかく与えられたその自由を肉の欲望を満たすことのために乱用してはなりません。むしろ愛をもって互いに仕えるように教えています(13節)。
✍語句の説明:肉の行いの結果 (必要に応じて解説しましょう)
①不品行:性的不道徳、みだらな性的関係、特に売春。この時代、社会は性的に非常に乱れていた。
②汚れ: 汚れた思い、特に性的な罪に関する汚れ
③好色: 肉欲的な快楽ばかりを好むこと、酒色にふけること、神さまを全く顧みないこと。 ④偶像礼拝:聖書の神さま以外を礼拝すること(偶像にささげられたものを食すこと、貪欲も含む)
⑤魔術:魔法、心霊術(悪霊の働きを助長するもの)
⑥敵意: 敵意、憎しみ
⑦争い: 争い、紛争、仲たがい
⑧そねみ:嫉妬、怒りや憎しみになるほど他人をうらやましいと思う気持ち
⑨憤り: 怒り
⑩党派心:利己主義、身勝手、自分さえよければいいという考え
⑪分裂: 不和、激しい論争
⑫分派: 意見の相違・対立
⑬ねたみ:嫉妬、悪意、⑧とほとんど同意
⑭酩酊: 大酒のみ、酔っ払い
⑮遊興: どんちゃん騒ぎ、酒を飲んでの浮かれ騒ぎ
2 御霊に導かれて生きる結果
人間の肉の思いではなく、内に住まれる御霊さまの導きに従うということは、行動の基準・動機が全く新しくされることであり、まさに自己中心の生き方から、神中心の生き方に転換するということです。
御霊に導かれて生きる人、御霊によって歩み人はその結果として御霊の実を結びます。 りんごの木が自然にりんごの実を結ぶように、御霊さまに満たされた心は、御霊の実を結ぶのです。
また、御霊に導かれて歩めば、その歩みが律法の基準から逸れることはないばかりか、返って律法を全うするのです。
御霊の実は原語で単数形が使われています。このことから御霊の実は9種類の9つの実ではなく、1つの実だと考えるのが正確です。御霊の実は1つで、それが9つの具体的な現れ方となるのです。
御霊の実(必要に応じて解説しましょう)
①愛:ガラテヤ5章では6・13・14節で「愛」の重要性が強調されている。
愛は御霊の実の代表といえます。
②喜び:御霊による喜びは、幸せで楽しい環境かどうかに関係なく、義と平和と希望によるものです(ローマ14:17、15:13、32-33)。
③平和:神さまは私たちの心を外敵から守ってくださる。キリストにあって、平和の神さまが私たちの心にいてくださる。
④寛容:悪に対して怒りや復讐の思いなしに耐え忍ぶこと。愛は寛容。神さまの人類の罪に対する態度は寛容であった。
⑤親切:忍耐といつくしみをともなう思いやり
⑥善意:善良な心。義とほぼ同意。他の人のためを思う心。
⑦誠実:神さまが真実なお方であるように、真剣で真心がこもっている態度。
⑧柔和:やさしく思いやりがあり礼儀正しいこと。イエスさまのご性質(マタイ11:29)。横柄で自己主張ばかりすることの反対。
⑨自制:セルフコントロール。肉の欲望を制することができる性質。
3 御霊によって歩む人は、御霊の実を結びます。
「キリスト・イエスにつく者」は生活の中でいつもイエスさまを礼拝し、イエスさまと個人的な関係をしっかりと保っている人です。 「自分の肉を,さまざまの情欲や欲望とともに,十字架につける」とは、自己中心な思いや生活態度に残さず結末をつけることです(2:20)。 肉の欲望が死に、心の内に働いてくださる御霊さま導かれて、継続的に歩めば、自然と御霊の実を結ぶのです。
結論 御霊によって歩む人には、御霊の実という結果がともないます。
御霊に満たされるようお祈りしましょう。 御霊によって生きることができるようにお祈りしましょう。