CSカリキュラム3年目5週目
イエスの生涯シリーズ
イエスは救い主として来られた(ザアカイ)
導入
今日は、ザアカイさんという人のお話をします。ザアカイはお金持ちでした。でも、ザアカイは、みんなに嫌われていました。そんなザアカイさんがイエス様とお会いをするお話しです。
1 ザアカイさんはイエス様を見に行きました(1-4節)
ユダヤのエリコと言う町に、ザアカイさんという人が住んでいました。ザアカイさんのお仕事は取税人の頭でした。取税人というのは、税金を徴収する仕事をしていた人のことです。今の言葉で言うと、税務署の役人さんと言えます。しかもその頭ですから、税務署長ということになります。しかし、ザアカイさんが仕事としていた取税人と、今でいう税務署長とはだいぶ違っていました。当時の取税人は、多くの人たちの恨みを買ういやな仕事でした。ザアカイさんが住んでいたユダヤは、ローマ帝国という大きな国に支配されていました。ですから、ユダヤの人たちはローマ帝国に税金を納めなければなりません。その税金をローマに代わって取り立てていたのが取税人です。取税人は同じユダヤ人から税金を取り立てていたので、裏切り者と人々から思われていたのです。しかも、ローマ帝国のために税金を取り立てるだけでなく、人々から余分に税金を奪い取って、その余りを自分のポケットに入れ、お金もうけをしていたのでした。取税人たちは、不正をしていたということです。そのようなことから、取税人は、多くの人たちから恨まれ、嫌われていました。それだけでなく、取税人は犯罪者と同じように、罪人というレッテルを貼られ、ユダヤ人たちからは、差別をされていたのです。普通のユダヤ人は、取税人の家に入ることも、食事を一緒にすることもしませんでした。
そんな、彼の毎日の生活の中で、ある出会いが始まろうとしていました。彼はある噂を聞いたのでした。あのイエス様がこのエリコの町に来るというのです。イエス様は、ザアカイさんと同じ取税人を、自分の弟子にした。と聞きました。また取税人や罪人と言われている人たちと食事をしている。とも聞きました。そして取税人を嫌わずに、同じ人間として接してくださるお方であると聞いたのでした。そのうわさを聞いたザアカイさんは、いても立ってもいられなくなって、とにかくイエス様を見てみたい。と強く思いました。そしてすぐに出かけました。
ところがたくさんの人たちも、同じようにイエス様をみたいと思い、集まってきていました。道路はもう動くこともできないほどに多くの人でいっぱいです。それでも、ザアカイさんは、あきらめませんでした。とにかく人込みをかきわけて前のほうへ、前の方へと進もうとするのですが、なかなか場所があいていませんでした。ザアカイさんは、背がとても低かったので、なんとしても前のほうにいかないと、イエス様を見ることが出来ないのです。彼はそれでもあきらめませんでした。
ザアカイさんは考えます。「そうだ、みんなと同じ所にいるから行けないんだ。人と違う所へ行こう。高い場所に行こう。高い所に登ればイエス様を見れるぞ」。ザアカイさんは周りの人たちを気にすることなく、今度は、いちぢくの木に登りはじめました。とにかくイエス様を見たい一心でした。彼はやっとのことで、イエス様を見ることのできる位置をキ-プしました。すると。向こうのほうからイエス様がやってきました。
2 イエス様はザアカイさんに声をかけられました(5節)
イエス様を真中にした大勢の人たちが、近付いて来ました。ザアカイさんは何だか胸がドキドキして来ました。とうとうイエス様を見ることが出来るのです。行列はだんだん近づいて来ました。そして遂にザアカイさんの登った木の真下にイエス様が来られました。ザアカイさんはイエス様の言われる事を全部聞こうとして、木の上でじっと静かにしていました。ここでザアカイさんが考えていなかったことが起こりました。
イエス様が立ちどまり、上を見上げ、なんとザアカイさんに声をかけられたのです。「ザアカイよ、急いでおりてきなさい。」「きょうは、あなたの家に泊まることにしてあるから。」と言って下さったのです。この時イエス様は「そこのきみ」と言ったのではありません。また「おい、その木の上の人」と言ったのでもないのです。イエス様は、ザアカイと名前を呼び、ザアカイの家に泊まられるのです。ザアカイさんは自分の耳を疑いました。それは当然です。イエス様が自分の名前を呼ばれたのです。どうしてイエス様は名前を知っておられたのでしょう。ザアカイさんにはわかりませんでした。けれどもうれしさのあまり、登る時よりも、もっと速く木から滑り降りて、イエス様の前に立ちました。
3 ザアカイさんはイエス様を自分の家にお招きしました(6-10節)
そして喜んでイエス様を自分の家にお迎えしたのでした。もちろん、大勢の群衆はこの事を全部見ていました。そしてだれもが、イエス様がザアカイの家へ行かれるというので驚いていました。ある人々は、怒ってさえいました。なぜですか?それは多くの人たちはザアカイさんを嫌いだったからです。ザアカイさんが取税人のかしらで悪いことをしていたからです。「イエス様が、ザアカイのような罪人の家へ行くのは、どういうわけだ。」と人々はお互いに言い合っていました。
しかし、イエス様はその事を気にもとめられませんでした。ザアカイさんも同じでした。イエス様はザアカイの全てを知っておられました。彼の犯した罪、彼の家にある財産の数々が、その罪の結果であることを知っておられました。
しかし、ザアカイさんもまたイエス様を迎えたのでした。つまりありのままでカッコつけることなく、イエス様を彼はお迎えしたのでした。ザアカイさんはイエス様に「主よ、私は財産の半分を貧しい人にあげます」と言いました。それを聞いた人たちはビックリしました。続けてザアカイさんが「もし誰からでも税金を余分に取り立てていたら、それを四倍にして返します。」と言いました。
ザアカイさんが言い終わると、イユス様が言われました。「きょう、救いがこの家にきた。人の子がきたのは、失われたものを尋ね出して救うためである。」これは「ザアカイ、あなたの罪は、今日赦されました。私があなたを見つけて救ったのです。あなたは罪から救われたのです。私がこの世に来たのは罪人を捜して救うためです。」という意味です。
結論 ザアカイさんはイエス様に出会ってかえられました
イエス様はザアカイさんの名を呼び、家に泊まって下さいました。このイエス様は、今日、あなたの名を呼んでいます。そしてあなたの家にとまりたいと願っておられます。
あなたの心という家にイエス様をお迎えしませんか?イエス様、私を新しく造り変えてください。いつもイエス様によって元気のある人に変えてください。チェンジさせて下さい。いま、あなたを私の心にお迎えします。私には、罪があります。イエス様、この罪を全てゆるして下さい。と祈りましょう。イエス様はあなたのそのわるいこと罪のために十字架に掛かって死んでくださったのです。イエス様があなたのかわりに罰を受けてくださったのです。イエス様を信じるならばあなたのその罪は赦されます。