CSテキスト3年目9月第3週目

聖書知識シリーズ「イスラエル預言」


「イスラエル(ユダヤ民族)預言」



【目的】

聖書が神の言葉であることの大きな証の1つであるのがイスラエルに関する預言とその成就です。


イザヤ書48章3節~5節

48:3 「先に起こった事は、前からわたしが告げていた。それらはわたしの口から出、わたしはそれらを聞かせた。にわかに、わたしは行ない、それは成就した。

48:4 あなたがかたくなであり、首筋は鉄の腱 、額は青銅だと知っているので、

48:5 わたしは、かねてからあなたに告げ、まだ起こらないうちに、聞かせたのだ。『私の偶像がこれをした。』とか、『私の彫像や鋳た像がこれを命じた。』とかあなたが言わないためだ。


「ユダヤ民族が存在すること自体が奇跡である。」経済学者 アーノルド・トレンビー



1 エジプでの奴隷と出エジプト(BC1800年)について預言されました。


創世記15章13節~14節

15:13 そこで、アブラムに仰せがあった。「あなたはこの事をよく知っていなさい。あなたの子孫は、自分たちのものでない国で寄留者となり、彼らは奴隷とされ、四百年の間、苦しめられよう。15:14 しかし、彼らの仕えるその国民を、わたしがさばき、その後、彼らは多くの財産を持って、そこから出て来るようになる。



2、神との契約-祝福と呪いの預言をされました。


祝福を約束されましたが、神様を捨てた時には、他の国に滅ぼされ、国を失うことと語られました。この約束の後、最初は神様にしたがって祝福を受けたイスラエルですが、そのうちに他の偶像を神とするようになりました。神の言葉どおり、国は弱くなり、侵略され苦しみを味わいます。悔い改めて神に立ち返ると神の祝福を得て国は回復しました。しかし、そのようなことを繰り返していくうちに神様から遠ざかるようになっていきます。もし神に従わないことを続けるならば、最終的には完全に国は滅ぼされ、世界中に散らされるということが語られましたが、イスラエルはそれを聞かないで偶像礼拝を続けていきます。結果、神様の言葉どおりになりました。



祝福

28:1 もし、あなたが、あなたの神、主の御声によく聞き従い、私が、きょう、あなたに命じる主のすべての命令を守り行なうなら、あなたの神、主は、地のすべての国々の上にあなたを高くあげられよう。


呪い

(1)外国による攻撃

28:49 主は、遠く地の果てから、わしが飛びかかるように、一つの国民にあなたを襲わせる。その話すことばがあなたにはわからない国民である。


世界へ散らされる(AD70年、ローマ帝国により)、迫害の歴史。

28:64 主は、地の果てから果てまでのすべての国々の民の中に、あなたを散らす。あなたはその所で、あなたも、あなたの先祖たちも知らなかった木や石のほかの神々に仕える。28:65 これら異邦の民の中にあって、あなたは休息することもできず、足の裏を休めることもできない。主は、その所で、あなたの心をおののかせ、目を衰えさせ、精神を弱らせる。28:66 あなたのいのちは、危険にさらされ、あなたは夜も昼もおびえて、自分が生きることさえおぼつかなくなる。28:67 あなたは、朝には、「ああ夕方であればよいのに。」と言い、夕方には、「ああ朝であればよいのに。」と言う。あなたの心が恐れる恐れと、あなたの目が見る光景とのためである。



3、バビロン捕囚(BC600)を預言されました。

 

イスラエル(ユダ王国)に侵略して、イスラエルの民を奴隷として連れていくことになります。しかしそのことは詳しく預言として語られていました。しかも捕囚先の国と期間まで神様は預言されたのです。


(1)捕囚先を預言(バビロン)

イザヤ39章6節

39:6 見よ。あなたの家にある物、あなたの先祖たちが今日まで、たくわえてきた物がすべて、バビロンへ運び去られる日が来ている。何一つ残されまい、と主は仰せられます。


(2)捕囚期間を預言(70年)

エレミヤ25章11節

25:11 この国は全部、廃墟となって荒れ果て、これらの国々はバビロンの王に七十年仕える。



4、世界へ離散(AD70年より。1900年間)を預言されました。


イスラエル民族のはAD70年にローマのティトオス将軍により破壊され、約百万人が殺され、生き残った人びとは世界中に離散し、流浪の民となりました。イスラエルは完全にこの地上から国を失います。だれもがイスラエルという国は滅んでしまったと考えました。(申命記28:64)



しかし、神様は回復の約束も預言されていました。


5、国家再建の預言をされました。


申命記30章1節~4節

30:1 私があなたの前に置いた祝福とのろい、これらすべてのことが、あなたに臨み、あなたの神、主があなたをそこへ追い散らしたすべての国々の中で、あなたがこれらのことを心に留め、30:2 あなたの神、主に立ち返り、きょう、私があなたに命じるとおりに、あなたも、あなたの子どもたちも、心を尽くし、精神を尽くして御声に聞き従うなら、30:3 あなたの神、主は、あなたを捕われの身から帰らせ、あなたをあわれみ、あなたの神、主がそこへ散らしたすべての国々の民の中から、あなたを再び、集める。30:4 たとい、あなたが、天の果てに追いやられていても、あなたの神、主は、そこからあなたを集め、そこからあなたを連れ戻す。


エゼキエル36章24節

36:24 わたしはあなたがたを諸国の民の間から連れ出し、すべての国々から集め、あなたがたの地に連れて行く。


イザヤ11章12節

11:12 主は、国々のために旗を揚げ、イスラエルの散らされた者を取り集め、ユダの追い散らされた者を地の四隅から集められる。



預言の成就 1948年5月14日 イスラエル共和国の再建


イスラエルという小さな国が一度この地上から滅ぼされて地図から消えてしまってから1900年がたった1948年に、神の預言の通りにイスラエルはこの地上に再建されました。


通常、世界中に散った民族はその土地に浸透して民族性は失われます。しかし、神がその民族性を奇跡的に維持し、そのユダヤ人たちを元の地に返したのです。


このような国家は歴史上でイスラエルの他にありません。これは歴史上最大の奇跡のひとつです。神様は、歴史を支配されています。だれが国を滅ぼすことを約束できるでしょうか。またその国を2000年後に地上に復活させることができるでしょうか。すべてを支配されている神がなされることなのです。現在、再建されたイスラエルを見ることができる時代に生きていますが、わたしたちは神の奇跡を目の当たりにしているのです。 この事実は、神の言葉である聖書が真実であり、神のことばであることを証しています。



結論、 預言・・・神のことば

神様は、イスラエルに預言をなされましたが、それには2つありました。祝福と呪いです。

神に従うときに祝福が与えられ、神を捨てる時には呪われるというものです。

それはそのとおりになりました。


ここからわかるのは神様の語った言葉は必ず実現するということです。聖書において語られていることは必ず実現します。人間が見て不可能と思ったり、そんなことは起こらないと勝手に考えても、最後に神様の言葉は必ず実現するのです。また人間が勝手に善悪を判断しても神の裁きは変わりません。


しかし、同時に神様はイスラエルの回復を預言されたお方です。

神様は私たちを滅ぼすために預言をされるのではありません。本当の神様を愛すること、信じることの大切さを教えようとされているのです。神様のことばを大事に受け止めましょう。神様を愛する人になりましょう。


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